T6カリフォルニアのABSスピードセンサー交換をご紹介
今回はT6カリフォルニアのABSスピードセンサー交換をご紹介したいと思います。
ご入庫の経緯といたしましては走行中、メーターパネルに「ABSワーニングランプ」と「タイヤプレッシャーワーニングランプ」が点灯したとの事でご入庫頂きました。
「ABSワーニングランプ」最近の車では標準装備されているのでご存じの方が多いと思いますが「アンチロックブレーキシステム」の略です。メーターパネルにこの警告灯が点灯しているとABS系統に不具合が発生しているとの警告です。ABSが故障していてもブレーキは機能しますがABS制御は作動しません。
「TPMSランプ」こちらは「タイヤプレッシャーモニタリングシステム」の略で各タイヤの空気圧を管理しています。この警告灯が点灯しているといづれかのタイヤの空気圧が低下もしくはパンクしている可能性がある為、速やかにタイヤの点検が必要です。
左リヤABSスピードセンサーの故障
早速点検していきます。タイヤの状態及び空気圧に異常はありません。専用テスターで車両コントロールユニットへの診断をすると左リヤ側の「ABSスピードセンサー」が故障している事がわかりました。このセンサーは各ホイールハブに取り付けられており各ホイールスピードをモニターしています。ブレーキ時にいずれかのタイヤ/ホイールがロックするとスピードはゼロになる為、ABSのコントロールユニットがABS機能を作動させるという仕組みです。その為、このセンサー自身が故障するとホイールスピードが計測出来ない為、ABS制御が機能せず警告灯を点灯させドライバーに知らせます。
ABSスピードセンサーのもう一つの役目
今回、この左リヤのABSスピードセンサーの故障だけですがなぜタイヤプレッシャーの警告灯も点灯したのか??この車両には直接タイヤの空気圧をモニターしているセンサーは付いていません。ABSスピードセンサーでホイールスピードをモニターしているので正常であれば4輪の回転速度は同じです。1本のタイヤがパンクしたとするとそのタイヤは空気圧が下がりタイヤの直径が小さくなります。そうなると1輪だけ回転速度が異なる為、車両コントロールユニットがそこのタイヤはパンクしているのではないかという判断をします。また常にホイールスピードを記録している為、4輪全ての空気圧が下がっても検知します。このABSスピードセンサーを利用してタイヤプレッシャーも間接的に管理しているのでセンサーが故障するとタイヤプレッシャーの警告灯も点灯する事があります。
ABSスピードセンサー交換
左リヤ側のABSスピードセンサーを交換します。ホイールハブに取り付けられておりちょうどブレーキユニットの反対側に付いています。タイヤは外します。
新旧のABSスピードセンサー。故障といっても割れていたり等の外観ダメージはありません。
センサー交換後、タイヤプレッシャーモニターリセットし試運転をして正常に戻っている事を確認し作業終了です。
いかがでしたでしょうか。今回はABS警告灯/タイヤプレッシャー警告灯の同時点灯でしたがタイヤプレッシャー警告灯だけが点灯した場合まずはタイヤ空気圧やタイヤの状態を見てください。タイヤに異常があると走行は危険ですのでまずは点検です。
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モリタニ